2020年2月7日から公開された新作ホラー映画「犬鳴村」。
監督は「呪怨」を手掛けた映画監督、清水崇さんによるもので、興行収入13.7億円突破、動員数100万人超えという驚異の数字をたたき出しました。
そしてこの大ヒットに気をよくしたプロデューサーが、SNSなどの声を真に受け作ってしまったのが「映画犬鳴村 恐怖回避ばーじょん」。
128分の本編中に起こる様々な恐怖シーンにかわいい犬が出てきたり、本来では入れない効果音をいれたりなど、恐怖をできるだけ感じないように作り上げられたというもの。
この記事では、
「映画犬鳴村のモデルの場所ってどこ?」
「恐怖回避ばーじょんってどんなストーリー」
さらにはSNSで話題になった「エンドロールに映る謎の人影」
について詳細にまとめたものになります。
ホラーが苦手な人でも楽しんで見られると話題の「恐怖回避ばーじょん」。
ちょっと怖いけどどんな作品か知りたい!またホラー初心者の方におすすめの作品でもありますので是非最後まで読んでみてくださいね。
またこの記事ではあらすじ、ネタバレを含みますので予(あらかじ)めご了承くださいませ。
映画犬鳴村のモデルの場所は福岡県宮若市、ロケ地は都内の吹上トンネル!
まずは映画のタイトルにもある「犬鳴村」について説明していきましょう。
所説あるのですが、一つは「犬鳴村」事態が存在しない村であり都市伝説であること。
もう一つが実在する村を題材にしているというもの。今回は両方とも解説していきますね。
犬鳴村は実在した!村の近くにある「旧犬鳴トンネル」は日本最恐スポットの一つ
「犬鳴村」は、福岡県宮若市犬鳴という場所にあり正確には「犬鳴村」ではなく、「犬鳴谷村」。
1970年、犬鳴ダム建設工事に伴い、村に住んでいた人たちの立ち退きがされています。ですので「犬鳴村」こと「犬鳴谷村」は、現在は存在しません。
また舞台となった福岡県宮若市の近くにある「旧犬鳴トンネル」は実在するトンネル。
日本三大最恐スポットの一つといわれているいわくつきのものです。これは映画公開前に某有名ユーチューバーたちがこぞって検証しに行くほど有名でもあります。
SNS上では、実際に舞台である福岡犬鳴峠に行った人が、「電波が入らないし、動画を撮っていたら突然電源が落ちた」という声も。
次に都市伝説化されている話し。
トンネルの前には「白のセダンは迂回するように」という謎の看板。
現在はトンネルに入れないように入口はコンクリートブロックで封鎖されています。都市伝説の中では、そのトンネルを抜けると「犬鳴村」があり、現在はダムが建設され日本地図にも載っておらず、今はダムの底に存在するとされています。
この点は事実と共通する点ですね。
そして仮に「犬鳴村」に入れたとしても…。
・凶暴性の高い村人に襲われる
・一度村に入ってしまうと二度と戻ってこられない
といった都市伝説が存在します。
撮影場所の吹上トンネルもヤバい場所だった
さて「犬鳴村」は、福岡県宮若市にあると話しましたが、実際に撮影に使われた場所は、ここではなく、都内の吹上トンネル。この他にも東京や埼玉などの関東がロケ地となっているんだとか。
しかしこの吹上トンネル、ここも一筋縄ではいかない場所だったんです。
実は吹上トンネルはホラー好きの間では有名な東京最恐心霊スポット。厳密には3つのトンネルが存在していて、そのうちの二つが心霊スポットとして名をはせています。
そちらがこちらです。
・旧々吹上トンネル 1904年に開通。2009年に封鎖。旧吹上トンネルの上方にあり、完全に封鎖されたトンネル。
ここに訪れた人の中には以下のような心霊現象を体験していたという声があります。
・トンネル内で振り返ると幽霊がすさまじい形相で追いかけてくる
・小さな女の子と思われる鳴き声が聞こえる
・ここに訪れると1ヶ月以内に不幸が訪れる
恐怖回避ばーじょんのあらすじ(ネタバレあり)
「恐怖回避ばーじょん」といってもストーリーはオリジナルに沿ったものになります。ここで少しあらすじを紹介しますね。ネタバレとなりますので、ご注意ください。
①冒頭・森田悠真と恋人の西田明菜
物語は、森田悠真とその恋人の西田明菜が日本屈指の心霊スポットと呼ばれる「旧犬鳴村トンネル」に立ち入ったところから始まります。心霊に興味のある明菜に対して乗り気でない悠真。
トンネルにつくと早速明菜はトンネル内をどんどんと進んでいきます。トンネルの出口には「この先、日本国憲法通用せず」の怪しい看板。 不気味な廃墟が集合した村、そこが「犬鳴村」。
ここで悠真は恐怖を感じますが、一方で明菜は気にする素振りなどなく、その村にあるトイレを使うことに。ここで明菜のシーンに変わり、彼女はトイレに閉じ込められてしまいます。それと同時にどこからか聞こえる大勢のうめき声。
二人はパニック状態に陥り、なんとかトイレから脱出できた明菜と合流すると、もと来た道の「旧犬鳴村トンネル」を通り「犬鳴村」を後にしたのでした。
②臨床心理士の森田奏と遼太郎という少年
場面は変わり、森田悠真の弟である臨床心理士である森田奏は、遼太郎という少年を担当していました。彼は「本当のママに怒られる」という謎の発言を繰り返し、誰もいない場所に向かって手を振るという奇行が目立ちます。
しかし、森田奏にはその意味が分かっているのです。彼はいわゆる霊感というものを持っていて、遼太郎が手を振っている方向に女性の幽霊がいることを察知していました。
そんな時に、兄である冒頭に出てきた森田悠真から「恋人の明菜の様子がおかしい」と相談を受け実家に帰ることに。
③明菜の奇怪な死
実家に戻ると明菜は、犬を連想するような不気味な模様を描いており、「わんこがねぇやに、ふたしちゃう」と謎のわらべ歌を口ずさんでいました。
そして実家には奏の弟の小学生の健太が自由研究として「犬鳴村」を調べていてそれをみていた父親はなにやらとても渋い表情。
そして明菜がトイレに行ったきり一向に帰ってこないので探しにいくと、明菜はいつの間にか家の外にでて近くの鉄塔から飛び降り、亡くなってしまいます。この時の死亡解剖で明菜の灰に水が入ったことが判明。
この謎の死に悠真は仲間とともに再び「旧犬鳴村トンネル」へ向かいます。
その後「犬鳴村」に戻った悠真たちに何が起こるのか!?
ここまでがおおすじのあらすじとなります。
ここからは少しネタバレとなりますが、この作品は、
「犬鳴村の血」という呪われた血筋がテーマ。
悠真や奏の母方の祖母は犬鳴村から助け出された赤ちゃんであり、その後奏の母が生まれ、実は「犬鳴村の血」が受け継がれています。
映画のクライマックスでは、なんとも恐ろしい姿にも…。また奏が担当していた遼太郎の謎の行動に隠された真実も明かされ…と、ここから先は本編の見てのお楽しみとしておきましょう。
オリジナルと恐怖回避ばーじょんとの違い
恐怖を感じさせないように加工を施したといってもどこまで加工がされているのか気になるところですよね。ここで公式が公開している恐怖回避ばーじょんの告知映像をご覧ください。
映画犬鳴村 恐怖回避ばーじょん公式告知映像
なんとなくどんな雰囲気に仕上がっているかが伝わってきますね。
ですが、あくまで「恐怖回避ばーじょん」は恐怖を緩和させるための加工をいれただけでストーリーや、物語の中で重要な部分はオリジナルのままになっています。
次に具体的にどんなところが「恐怖回避ばーじょん」になっているのか説明していきますね。
思わずクスリとさせる演出
幽霊が出現したり、襲われる場面では、必ず漫画のような吹き出しが現れ、その中に突っ込みどころ満載の面白いセリフが用意されています。
この他にも吹き出し演出だけでなく、テロップも織り込むことで恐怖場面なのに思わずクスリとしちゃう人が続出したんだとか。
さらには、「バンジージャンプネタ」、「ブラック企業のタクシーネタ」、「オナラネタ」など小ネタが仕込まれていたりもします。
刺激の強い場面はカット
オリジナルの「映画犬鳴村」では、刺激の強い描写が数多く存在します。
ですが、恐怖回避ばーじょんでは、そんなシーンにあえてかわいい犬のイラストが出現したり、モザイク加工がほどこされ、直接的な刺激の強いシーンを避けています。これぞ恐怖回避ばーじょん。
ネタバレになりますが、ラストに出てくる悠真の死体の足の部分などオリジナル部分では大事なシーンですが、こちらも映っておらず見せないことで逆に気になってしまうという意見もありました。
幽霊からの逃亡シーンには「天国と地獄」の音楽が流れる
ホラー映画には切っても切れない逃亡シーン。ここにも面白い加工がされています。
手を繋いで逃げる場面では、画面にキラキラしたエフェクト効果を出し、まるで少女漫画のような演出に。
さらには、運動会でよく流れる「天国と地獄」の音楽が流れだしてしまうという始末。この他にも「運動会ネタ」が取り込まれているんだとか。
エンドロールに現れる謎の人影の正体とは?
そして最後になりますが、公開してから1ヶ月ほどしてからSNS上に浮上したとある噂。
SNS上で話題となっているのは2分50秒辺りの映像。ブロックの真ん中の隙間に何かいるように見えます。
公式でエンドロールを公開するというのも珍しいですよね。サービス精神旺盛といいますか、ネタになるものはどんどん表に出していこうという運営側の主旨がうかがえます。
まとめ・「恐怖回避ばーじょん」は笑いと恐怖との紙一重
以上が
「犬鳴村の場所は福岡県宮若市犬鳴にある犬鳴谷村」
「映画犬鳴村 恐怖回避ばーじょんのあらすじとネタバレ」
「恐怖回避ばーじょんとオリジナルとの違い」
さらには「エンドロールに現れる謎の人影」
にも触れまとめたものになります。
今作の監督である、清水祟さんのホラー映画といえば、視聴者にじらせながら徐々に恐怖をうえさせていくという手法の監督。恐怖回避ばーじょんでも監督をつとめた清水祟さんが今度は笑いを徐々に織り込んでいく手法は、見ていて飽きさせません。
まだ見ていない方は、新しい「第二の犬鳴村」として本作を楽しんでみてはいかがでしょうか。これぞまさに新感覚ホラー!
この記事が楽しい!参考になった!と思いましたら、下のボタンからシェアしていただけると幸いです!